お仕着せ

秋葉原通り魔事件の加藤容疑者が書き込んだとされる、掲示板の書き込みの中に、こんなのがあります。
「好きな服を着たかったのに、親の許可がないと着れなかった」(6月4日)
その2分後の書き込みには、「服を選ぶのが嫌で嫌で仕方なかった」というのもあります。

友人と話をしていて、この書き込みの話になったんだけど、友人は、この部分がよくわからない、と言っていました。
でも、わたしにはよ〜くわかります。うちもそうだったから。

家とか年齢によっていろいろだと思うけど、うちの場合は、服を買うときは、親と一緒にお店まで行って、服を選んだり試着して親がお金を出して買ってくれる、という方法でした。
まず、お店の選び方からして、親が認めるお店にしか行けません。
次に、お店に入って、自分の好みとか、流行とか、そういうものを基準に服を選ぶと、却下されます。
親が「これ似合うんじゃない?」と言って選んでくれる服は、わたしの好みではありませんでした。でも、それを選ばないと、結局何も買ってもらえないので、親が選んだ物をわたしも気に入ったフリをして、買ってもらいます。

服を買いに行く度、毎回このパターンなので、非常に疲れます。

友人の中には、先にお金だけ渡されて、その範囲内で自分で好きな服を買う、という方法で服を買ってもらってる人もいて、とてもうらやましかったです。

あるとき、どうしても欲しい服があって、おこづかいをためて買ったんですが、それを見た母がひとこと、「そんな服、どこがいいの?全然似合わない。」と言いました。
好きなアーティストのロゴが入ったTシャツで、ちょっと派手なかんじだったんです。そのアーティストを知らない母が見ると、ただの派手なTシャツにしか見えなかったようです。

わたしの気持ちとしては、少しずつ去勢されているようなかんじでした。

わたしには、3つ年下の妹がいるんですが、もちろん、妹も同じように、母が選んだ服を着てました。今でも、母に服を選んでもらってるみたいです。

わたしの場合は、高校卒業後に実家を離れてひとり暮らしするようになって、経済的にも親から離れたので、それからは自分で好きな服を買って好きなよう着ることができるようになりましたが。でも、まだ呪いがかかってるような気がします。

小学校高学年ぐらいから、高校生ぐらいまでの年齢って、自分の髪型とか服装とかがすごく気になる頃だと思うんです。この頃に、試行錯誤して、ちゃんと自分の好みとか、似合う似合わないとか、そういうセンスみたいなのを磨かないと、後からがんばってもチグハグになってしまう気がします。
流行は変わるけど、ちゃんと訓練できてる人は、流行が変わっても自分に合うものを選べるんですよね......

服って、ただの「服」なんだけど、認めた服しか着せない、というのは、親が望んだ通りにならない子どもは認めない、というのと同義な気がします。

いまだに、母に会う機会があると、文句を言われないような服装にしなくちゃ、と思ったりします。やっぱり呪いはまだとけていないらしいです。


雑談 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/06/16(月)05:52

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